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魚住 雄輝; 山崎 竜也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(111)表面ではダイマーやアドアトム形成により表面エネルギーが減少した再構成構造を形成し、バルクと異なる表面特有のストレスを有することがD.Vanderbiltらによる理論計算によって示されている。我々は、Si(111)77および水素終端処理を施したH-Si(111)11にGeをヘテロエピタキシャル成長させ、反射高速電子回折(RHEED)法と、表面ストレス測定(MOS)法を用いて再構成構造ストレスのその場観察を試みた。両者の再構成構造形成時のストレス差より、Si(111)77再構成構造形成時の表面ストレス値(1.6N/m)を実験的に観測することに成功し、その値は計算値とも良い一致を示した。
魚住 雄輝; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(111)表面ではダイマーやアドアトム形成により表面エネルギーが減少した再構成構造を形成し、バルクと異なる表面特有のストレスを有することがD.Vanderbiltによる理論計算によって示されている。前回の報告では、Si(111)77基板および水素終端処理を施したH-Si(111)11基板にMBE法によりGe(111)55再構成構造を形成し、両基板の表面ストレス値を比較することでSi(111)77再構成構造とH-Si(111)11構造の差が1.6N/mであることを実験値として得た。今回、室温および380Cに加熱したSi(111)77基板に原子状水素が吸着する過程をRHEEDと表面ストレス測定法によるその場観察を実施した。その結果、表面構造がSi(111)77からSi(111)11に変化し、Si表面の水素終端化を確認した。表面ストレス測定では原子状水素吸着と同時に表面ストレスが緩和する様子を捉え、原子状水素吸着時に発生する欠陥が最も抑制され、かつモノハイドライドで終端される5,000Langmuir条件で1.7N/mを示した。本結果は、理論計算値と良い一致を示しており、Si(111)77再構成構造形成時の表面ストレス値を実測することに成功した。